その昔、国文科の学生だった頃
漢文にいたく心ひかれ
その流れで後年、かの国の言葉を猛然と学習するにいたるが
生まれ出でて齢半世紀近く
心身ともに媼となりつつある今日この頃
とみに記憶力の衰えを実感
はやいとこなんか
手を打たなければ、こりゃ、衰える一方だわと憂いていたところ
高くんが『交換語学』しましょう
と言ってきた。
中国大陸の地図を壁に貼っていたことがあったにもかかわらず
あの鶏の形に似た国土の、
ほんの点にすぎない位置しか地理的な知識がなく
高くんの出身地が、リャオニンと聞いて
いまひとつぴんとこなかったものの
時間をおいて中国の東北部だということに気がついた。
中国東北部
「満州」と、日本人が呼んでいたところだ。
今度の符牒はこれか。
私は台北で
よく小数民族だろ
と言われた。
(意味不明)
(^-^;
ほかの同年の日本人女性は一目で日本太々とわかるらしいのに
だ。
(※注、にっぽんふといふといじゃなくて
リーベンタイタイ、日本の婦人の意)
その話しの流れから
蒙古族だという彼に
(以後、会話は全て中国語)
それなら馬に乗れるよねと言ったら
乗っていたのは驢馬だそうで
こう続けた。
「私の国では、ひとつ言葉あります。」
「天上で1番おいしいのは龍の肉、
地上で1番おいしいのは驢馬の肉。」
…
…
高くんはそう言って嬉しそうに笑った。
(^-^;
彼があまりにも嬉しそうに笑うので
私もつられて笑った。
それを見て、高くんはさらに笑顔を見せた。
龍?
(^-^;
さらに何か早口で言い爆笑していたが
ああ!
全然聞き取れない!
あいまいな日本の私…
(T-T)
それを追及するほどの語学レベルには
残念ながら達していなかったし。
ブラッシュアップを心に誓った。